6月に入った途端暑い日が続きましたが、6月5日、約3ヶ月ぶりに第4回産地見学会を実施いたしました。今回は、近畿経済産業局、大阪府、大阪産業局から参加頂き、大阪市内での見学という事もあって電車での移動が大変にも関わらず、総勢13名による見学会となりました。
見学会にご協力頂いた有限会社エスプリマ様、岡本カット工房様、伊藤唐木様に感謝申し上げます。
1.有限会社エスプリマ、岡本カット工房
大阪府知事指定伝統工芸品に指定される「なにわべっ甲」の製造販売を手がける有限会社エスプリマは、貴重な「なにわべっ甲」細工の技法を現代に伝えると共に、琥珀を用いたアクセサリ等も手掛け、全国の百貨店などで販売を手掛けています。
日本のべっ甲の歴史は古く、飛鳥・奈良時代に遣隋使らによりもたらされ、正倉院に「螺鈿紫檀五弦琵琶」、「玳瑁杖(たいまいのつえ)」などが残されています。
17世紀までには長崎、大阪、江戸にその細工技法が伝わり、かんざしや眼鏡フレームなど広く庶民に浸透し、日本を代表する文化となりました。特に大阪でのべっ甲細工は、精緻な透し彫りなどの技法が発達し、一生物のアクセサリとして親しまれました。
べっ甲は海亀の一種タイマイ(玳瑁)の背甲(黒甲)、肚甲、爪甲(尾の回りの甲羅)を原料としますが、まずはそれぞれの部材の特徴と熱処理による加工についての説明を聞き、続いて透し彫りと研磨を見学させて頂きました。
従来、原料となるタイマイの甲は全て輸入に頼っていたため、ワシントン条約後は輸入が出来ず在庫のみで製造してきましたが、近年は石垣島など養殖も始まり、少しづつですが、生産体制が少しづつ変化してきているとの事でした。
場所を移動して、琥珀の加工を手掛ける岡本カット工房様に伺い、琥珀のパーツ製作の様子を見学させて頂きました。
レコード盤のような平面研磨機を使って手作業でパーツの削り出しと磨きを行いますが、その精緻さは手仕事でなければ出ない精度とエッジの美しさがあります。
見学させて頂いたのは、時計のベルト用のパーツとネックレス用のパーツでしたが、改めて長年の研鑽を積まれた職人の手仕事に驚かされました。有限会社エスプリマ様、岡本カット工房様、貴重なお時間を頂き、ありがとうございました。
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